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2021.04.13 Tue

R2年度支援事業紹介:サブスク時代における沖縄発の音楽プラットフォーム構築事業(株式会社 クランク)

ミュージシャンの活動の場を広げるためのきっかけづくり

 クランクが実施する取り組みは、インディーズバンドを中心に県内ミュージシャンの活動の場を世界へと広げていくきっかけをつくるというものである。クランクは過去数年にわたり、アジアを中心に活躍する音楽プロデューサーたちを招聘し、音楽の流通経路や世界の音楽イベントの取り組みなどについて議論する「トランス・アジア・ミュージック・ミーティング(TAMM)」を沖縄で開催してきた。TAMMの役割は、「海外の音楽シーンを県内のミュージシャンに理解してもらうこと」と、「自ら海外のプロデューサーに売り込みができる機会をつくる」ということに重きを置いている。プログラムのひとつであるプロデューサーとの直接話ができる1on1ミーティングでは、ミュージシャン、アーティスト、プロモーターなど県内で活動している多くの方々の利用もあり、好評であった。

 

「MUSIC LANE」の開設とTuneCore Japan等を講師に迎えた音楽配信講座の実施

 TAMMで築いてきたネットワークが土台となり、今年度の事業において、プロモーション・ウェブプラットフォーム「MUSIC LANE」を立ち上げた。サイト上にミュージシャンのページを設け、ミュージシャン自らで情報を更新しPRしていくというものである。今後は翻訳など、付随するサービスを拡充しながら、よりスムーズに国内・海外へのアプローチを支援していく。また、サイトの立ち上げと同時にミュージシャンの課題のひとつでもある音楽配信講座を実施した。音楽専業のデータ分析・デジタルプロモーション・マーケティングを行う松島功氏、音楽ディストリビューションサービスTuneCore Japanの野田威一郎氏を招いて行った実践的な配信講座は、質問が飛び交い、熱量の高いものとなった。TAMMというイベント型のカンファレンスから大きな方向転換ではあったが、TAMMの役割も備え、今の時代にもマッチした取り組みとなった。

株式会社arne松島功氏による「アーティストのための音楽ストリーミング基礎講座」

 

担当プログラムオフィサーのコメント

地道に育んできたアジア各国の音楽プロデューサーたちとの絆が、新しい形「MUSIC LANE」として今年度開花しました。サブスク時代でありコロナ禍に直面した今だからこそ必要な、ミュージシャンへのサポート体制なのかもしれません。過去の実績を生かし、現状をプラスに取り組むクランクの野田隆司さんの執念には脱帽です!