OKINAWA ARTS COUNCIL

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2020.11.25 Wed

支援事業紹介:わした島こどもアート(一般社団法人 エーシーオー沖縄)

すべての子どもたちに演劇を

エーシーオー沖縄は毎年夏に「りっかりっか*フェスタ(国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ)」を開催。世界の優れた児童・青少年向けの舞台芸術作品を鑑賞できる機会を提供しており、県内でのイベント知名度も高く好評を得ている。

しかし、実際に会場となるのは那覇市近郊で、他市町村での文化活動には差があり、特に現代の子どもたちに向けて創作されたコンテンポラリー作品に触れる機会はとても少ない。本団体は離島を含む那覇市外の地域にも優れた舞台芸術を届ける取り組み「わした島こどもアート」を平成 29 年度からスタートさせた。


地域コーディネーターと連携 離島へも作品を届ける

「わした島こどもアート」では地域の子ども文化事業に携わる関係者がコーディネーターとして会場選びや広報活動、当日の会場設営などを担う。現地をよく知るコーディネーターが企画することで、子どもたちが気軽に集まれる生活圏内での舞台芸術鑑賞の機会作りにつながっている。夏は南城市とうるま市で開催。先生に引率された地元の保育園児や幼稚園児の参加もみられ、普段なかなか触れることのない外国のパフォーマンスに子どもたちの目はくぎ付けになっていた。

7 月にはシンポジウム「子どもたちとともに」も開催。韓国の児童青少年演劇に関わる専門家や沖縄の民話調査・伝承活動に携わる研修者を招き、子どもたちのための舞台芸術制作や作品を届けることについて意見交換が行われた。「りっかりっか*フェスタ」期間中に開催されたこともあり、参加者からも国際色豊かな発言が飛び交った。

冬には、西原町と石垣市、宮古島市で沖縄の歌と踊り、わらべうたの公演を行った。石垣公演では地元出身のアーティストの出演もあり、大いに盛り上がった。宮古公演では地元の方が宮古の言葉で数え歌を実演する場面もあった。各地でそれぞれ工夫をこらした公演となった。

言葉がわからなくても楽しめるノンバーバル作品「アナのはじめての冒険」

担当プログラムオフィサーのコメント

今年の夏公演のアンケートでも「那覇は子連れではとても移動しにくいが、今回は連れていきやすかった」などのコメントが寄せられ、那覇以外での取り組みが実を結んできています。また、継続実施となった受け入れ先の地域コーディネーターの皆さんとの連携はより密なものとなっており、本事業の意義や目的に共感し、協力して下さる方々との輪が広がりつつあります。