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2022.08.10 Wed

アドバイザリーボードによる総評(個人事業主)と第2回公募について|令和4年度沖縄文化芸術の創造発信支援事業

沖縄アーツカウンシルでは、令和4(2022)年度から「沖縄文化芸術の創造発信支援事業」を開始することに伴い、事業の選定及び評価・検証を担う「アドバイザリーボード」も新体制となりスタートいたしました。
今回の審査(個人事業主)における、アドバイザリーボードによる総評は、下記をご覧ください。

>>令和4年度採択事業一覧はこちらをご覧ください。
>>総評のPDFデータはこちらをご覧ください。
>>第2回公募を行います(対象:スタートアップ、個人事業主)。詳しくはこちらをご覧ください。

アドバイザリーボードによる総評

2022年度個人事業主補助の選考と第2回公募(スタートアップ/個人事業主)について

 沖縄県文化振興会の沖縄アーツカウンシルでは、「沖縄文化芸術の創造発信支援事業」(団体/スタートアップ/個人事業主)として、沖縄県の多様で豊かな文化芸術活動の持続的発展を図る取り組みを支援しています。

 この度、令和4年度の個人事業主補助区分にて審査を行い、17件の応募の中から5件を採択しました。採択率は29%です。煩雑な書類をご提出いただいた個人事業主のみなさまに心より感謝を申し上げます。なお、本年度より、できる限り多様な個人に補助金を利用していただけるよう、個人枠での採択は、令和4年度から8年度の5年間に1回限りという条件が加わっています。

 私たちアドバイザリーボードは、今回の審査過程で、個人を対象とする本補助事業の制度にもいくつかの検討課題があると考えました。具体的には、団体補助と同じ取り組み区分、同じ評価項目で個人の活動の意義を測ることができるのか、団体と個人を支援する目的は同じでよいのか、個人への補助にもかかわらず代表者への人件費や報酬が認められない仕組みは支援と呼べるのか等、今後アーツカウンシルにおいて議論が必要と考えます。

 6月に審査した団体補助区分と今回の個人補助区分の結果を受け、県と文化振興会を交えて協議した結果、第2回公募を実施することとなりました。県が設定する本年度の採択想定数があることから、スタートアップと個人のみの公募となります。以下の諸点に留意してご検討下さい。

  1. スタートアップと個人の枠でのみ応募が可能です。事業実施期間は短くなり、交付予算額も限られていることから、現実的な補助希望額を算出して下さい。
  2. 本補助金は、団体や個人の活動の支援が沖縄県全体の文化芸術活動の発展に資することを主旨とするため、団体や個人の活動であると同時に、その成果が公開、共有され、当該分野や地域の課題解決につながる、公益的な取り組みを期待します。
  3. 事業の前提となる課題、ねらい、将来像と、今年度の取り組みの関係を明確にして、アピールして下さい。なお、他の団体や個人が補助金なしでも取り組んでいるような活動の支援理由を示すことは困難なため、活動の新規性や公益性にご注意下さい。
  4. 本補助金は、商業的に成り立つような事業に県文化振興会が補助というかたちで権威(お墨付き)を与える主旨のものではないため、そうした取り組みの支援は困難です。
  5. 事業内容を対話によって深めていただくためにも、申請にあたっては、沖縄アーツカウンシルへの事前相談を推奨します。

 願わくば、第2回公募を、それぞれの文化芸術活動の意義や将来像をより明確にする機会としてご活用いただき、沖縄の魅力をさらに深めるような事業をご提案いただければ幸いです。

沖縄アーツカウンシル アドバイザリーボード
仲田美加子、林立騎、宮城潤、若林朋子