第49回 沖縄県芸術文化祭 舞台部門
※本年度の公演は、新型コロナ感染症の影響で宮古地区在住の県民のみの鑑賞に限らせていただきます。 また今後新型コロナ感染症の状況でやむなく中止する場合もあります。 その際は本サイトでお知らせします。
・民俗芸能「若衆踊り」「女踊り天川」(多良間村塩川民俗芸能出演者)
・舞踊「瓦屋」
安次嶺紀子(国指定重要無形文化財「琉球舞踊」保持者)
・舞踊「取納奉行」
島袋君子(国指定重要無形文化財「琉球舞踊」保持者)
・舞踊「八重瀬の万歳」
島袋光尋(国指定重要無形文化財「組踊」保持者)
・古典音楽 本調子「仲風節」
比嘉康春(国指定重要無形文化財保持者)
波平山戸と玉津の出会いと一途な愛、二人を見守る人々の思いやりで、最後は固く結ばれるという物語は、組踊の中では貴重な恋愛ものです。作者の平敷屋朝敏は同年代の組踊の祖玉城朝薫から影響を受けて多くの名曲を使用していますが、仲風節・述懐節はこの組踊で初めて使われました。なお手水の縁は明治20年頃に八月踊りで演じられた記録があり、台本が残っています。
あらすじ
花見の帰り道で水を飲もうと立ち寄った泉で山戸は美しい玉津に出会い心ひかれます。山戸は玉津に手水をほしいと頼みますが、手水は恋人の約束。玉津は戸惑い応じません。断わられるなら身を投げて死ぬとまで言う山戸の願いに、手水を上げた玉津。二人は心を通わせて相思相愛となり、再会を約束して別れました。
ある晩、闇に隠れて玉津を訪ねた山戸は門番に見つかって親に知られてしまいます。自由な恋愛が許されない時代、玉津は密通の罪で処刑される事になってしまいました。父親の部下の志喜屋の大屋子と山口の西掟が処刑場となる浜へ玉津を連れて行きます。いよいよという時、山戸が駆けつけます。玉津の命乞いをし、叶わなければ自分も共に処刑をと懇願する山戸。二人の強い愛を見た処刑人は「処刑は済ませたと報告するので、お二人揃って逃げなさい」と言います。山戸と玉津は手を取り合い未来へ仲良く旅立って行くのでした。
配役及び出演者名
<配役>
・山戸 東江祐吉(組踊伝承者)
・玉津 亀川玲奈(島袋流教師)
・志喜屋の大屋子 島袋光尋(国指定重要無形文化財「組踊」保持者)
・山口の西掟 儀保政彦(国指定重要無形文化財「組踊」保持者)
・門番 佐渡山晴(尋藝能塾塾生)
・後見 宇良佳祐(尋藝能塾塾生)
<地謡>
八月踊り舞台で上演する会
・歌三線 渡久山英男(琉球古典音楽野村流保存会師範)
・歌三線 渡久山春憲(琉球古典音楽野村流保存会師範)
・歌三線 松田幸弘(琉球古典音楽野村流保存会師範)
・歌三線 下地新子(琉球古典音楽野村流保存会師範)
・箏 屋嘉比桂子(県指定重要無形文化財琉球筝曲保持者)
・笛 仲田治巳(琉球古典音楽野村流保存会師範)
・太鼓 比嘉聰(人間国宝)
重要無形文化財保持者等公演では、公演鑑賞をより楽しんでいただくためのワークショップを実施します。ぜひ足をお運びください。
主催:公益財団法人沖縄県文化振興会
共催:公益財団法人九州文化協会、多良間村、多良間村教育委員会
後援:沖縄県