第42回 沖縄県芸術文化祭 舞台部門
本花風 谷田嘉子(玉城流扇寿会家元)
汀間当 金城美枝子(玉城流扇寿会家元)
木綿花 比嘉美好(玉城流扇寿会 琉舞 国伝承者)
安次嶺律子(玉城流扇寿会)
赤嶺美智子(玉城流扇寿会)
浦崎みゆき(玉城流扇寿会)
宇座仁ー(組踊伝承者)
宮城茂雄(組踊伝承者)
上原信次(組踊研修生)
二揚下出仲風節 前川朝文(野村流伝統音楽協会)
二揚仲風節 中村一雄(野村流伝統音楽協会)
箏 中島美幸(琉球箏曲興陽会)
首里の士族、森川の子は生活が苦しくなり、単身で山原に出稼ぎに行ったまま音信不通になります。十数年が経ち、妻の乙樽は生活に余裕ができたので、子どもの鶴松とともに夫の森川の子を探しに山原へ向かいます。
道中、猿回しの芸を楽しんだり、薪取りの老人から夫の消息を聞く母子。しかし、森川の子は苦しい生活が続き、最近は行方が分からないとのこと。「塩屋田港に行けば、消息をつかめるかもしれない」という薪取りの言葉を頼りに、親子は急いで田港に向かいます。田港村に着くと、ちょうど花売りの男がやって来ます。乙樽は男に踊りを踊らせ、「梅の花がほしい」と持って来させますが、実はこの花売りこそ夫の森川の子でした。梅の花を渡そうと乙樽の顔を見た途端、森川の子は慌てて小屋に隠れてしまいます。「あわれな姿を見られるのがつらい」と言う森川の子に対し、乙樽は「暮らしにも余裕が出来たので首里に戻り、我が子を一緒に育てるように考えてください」と言葉をかけます。森川の子は、その言葉に心を決め小屋の戸を開け、親子三人はとうとう再会を果たします。
監修 / 眞境名正憲 (重要無形文化財「組踊」(総合認定)保持者)
解説 / 前川朝文(伝統組踊保存会事務局長)
<配役>
・森川の子 神谷武史
・乙樽 田口博章
・鶴松 長嶺劉
・猿引き 海勢頭あける
・猿 神谷武之心
・薪取 眞境名正憲
・後見 糸満和美
<地謡>(野村流伝統音楽協会)
・歌三線 前川朝文
中村一雄
砂辺孝真
國吉啓介
・箏 大城幸枝(琉球箏曲興陽会)
・笛 中村昌成(野村流古典音楽保存会)
・胡弓 栄野元弘(野村流伝統音楽協会)
・太鼓 宇座善憲(徳八流太鼓保存会)
主催:沖縄県、公益財団法人沖縄県文化振興会
共催:公益財団法人九州文化協会、久米島町、久米島町教育委員会、国頭村、国頭村教育委員会